■リフレクソロジー
リフレクソロジーは、「Reflex(反射)」と「-logy(学問)」を併せた造語であり、反射療法ともいいます。リフレクソロジーは、アジアをはじめ、欧米でも注目され、研究が行われています。足裏などにある身体全体の臓器や器官の「反射ゾーン」を指でくまなく刺激することにより血液やリンパの流れをスムーズにし、人間が持っている自然治癒力を本来の状態に戻すという考えを基本とした足裏健康法です。 心臓から送り出された血液は、からだ全体に行き渡る過程で全身の細胞や組織に酸素や栄養分を与え、体内の老廃物などを受け取って再び心臓へ戻ります。このとき、からだの末端部分にある足は、心臓へ血液を送り返すためのポンプの働きをしていることになります。「足は第2の心臓」と呼ばれるのはこの理由からです。「第2の心臓」に直接働きかけることによって、血流を本来の状態に戻し、足全体を刺激します。現在、欧米では、リフレクソロジーがターミナルケア(末期看護)として導入されており、リフレクソロジーが身体のみならず、心にも働きかける力を持っているということも広く認められています。
タイ古式マッサージにおいても、足裏部分は冒頭に行うきわめて重要な施術箇所であり、足裏に現れる反射から体調を読み取ることで、それ以降の全身の施術に活かせます。足裏から読み取れる多くの情報をタイ古式マッサージのセラピストは、注意深く意識するようにするとよいでしょう。
■手技の違い
リフレクソロジーの歴史を見ていくと、発祥地とその伝達経路が異なり、それによって○○式などという差異が生じています。起源を探ると、いくつかの大きな流れが見えてきます。インド、エジプト、中国、ヨーロッパ、アメリカンインディアンの5箇所にそのルーツは見られます。いずれも古代文明が栄えた地域であり、言語、習慣、人種、気候の違うエリアでリフレクソロジーの原型は誕生していたのは興味深いところでもあります。
現在、リフレクソロジーは、世界では中国や台湾などで普及している"東洋式リフレクソロジー"と、アメリカ・イギリス・フランス・・・などで普及している"西洋式リフレクソロジー"とに大別されます。 これらの大きな違いは、刺激の強さです。 東洋では、"良薬口に苦し"という言葉が存在しているように痛みの強いものほど効くと考えがちで、比較的強い刺激を好みます。そのため東洋式リフレクソロジーは指の関節や棒を使い時には激痛を伴う程の痛みで刺激を行います。対照的に、西洋人は、痛みはストレスでると考え、撫でるような刺激を好む傾向にあるため、サムウォークなどのように指の腹を使って撫でるような刺激を中心に行います。 いずれにしても、効果の程は同様です。タイ式のリフレクソロジーは、台湾式ほど強く刺激は行わず、足裏だけでなく、膝から下の下腿部までをオイルを使って痛気持ちいい程度の刺激が持続するのが特徴です。

この壁画はリフレクソロジーの原型といわれる紀元前2230年頃の古代エジプトの医師アンクオマールの墓の壁画で、足裏や掌への刺激を行っている様子がわかります。
■フィッツジェラルド博士とゾーンセラピー
欧米においてリフレクソロジーが社会的地位を築いたのは、アメリカ人の医師ウィリアム・ヘンリー・フィッツジェラルド博士(1872〜1942)による貢献が大きい。彼の時代には、まだ完全な麻酔が存在しなかったため、多くの患者は手術中に激しい痛みを訴えていました。しかし博士は、患者の一部にほとんど痛みを訴えない人が存在していることに気づき、その違いを観察しました。その結果、痛みを訴えないのは、手術椅子の肘掛の角に手の腹を強く押し付けている患者であることを発見したのでした。このことから、身体の部分に圧力をかけることが痛みを和らげるだけでなく、内臓の機能回復を促すことも解明したのでした。人間の手足の指10本を基準にし、身体の痛みは、その線上のある部分に圧をかけることで、痛みが和らいだり、完全に痛みを消し去ることができるという発見をしたのでした。 |
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フィッツジェラルド博士は、アメリカ医学界に発表し、この理論をゾーンセラピーと名付けました。人体を10の区分帯に縦分割する考え方で、当時、彼自身は世界の新発見と考えていました。しかし、古代インドのナーディや古代中国の経絡では、すでに区分帯に分けるという考え方が存在していたため、後に新発見ではなく、再発見と訂正することになりました。フィッツジェラルド博士によるゾーンセラピー説は、ヨーロッパ全土に知られ、多くの医学者によってさらに研究がなされていきました。
■足裏の反射区
足裏には、人体の組織に対応した反射区が存在しています。下のフットチャートを参考に足裏の状態を確認してください。対応する反射区を正しく刺激することでより効果的な治療が可能になります。クリスタルと呼ばれるリンパの詰まりなどがその反射区にある場合には、そこに対応した組織に問題があると推測できます。タイ古式マッサージの施術においても、足裏の反射区から多くの情報を読み取ることができます。

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