■デトックスについて
現代人は、日常生活をしているだけで、知らず知らずのうちに、有害物質や毒素を身体に貯めこんでしまいます。現代人の食生活は、流通などの発達で豊かになりましたが、その反面、品質を保つため、農薬や保存料などなんらかの「人工合成化合物」が使用された食品が店頭に並んでいます。確かに「体に害がない」とされているものが使われているのですが、そういった農薬や保存料が使われるようになってから、まだ100年も経っていません。100年ということは、つまり、自分に何も起きなかったとしても、子供や孫の代に何かが起きる可能性が大いにあるということでもあります。
これは、東京農業大学二宮農場での某教授の話(2013年2月)です。畜産において乳牛の飼育をしていた時、農薬を使った飼料(大麦、大豆、トウモロコシなど)をエサとして与えていたら、ある日、ひどく悪臭の漂う母乳を複数の乳牛が一斉に出したことがあるそうです。特に女性にとっては、出産や母乳は最大のデトックス(毒素排出)方法です。デトックスの必要性は、今の自分のためだけでないということを繰り返していました。
かつて世界に冠たる長寿の島として知られた沖縄は、今、長寿崩壊の危機にさらされています。全国に比べて、特に若い世代で循環器系疾患が増加している理由は、全国に先駆けた食の欧米化によるものだと専門家は伝えています。アメリカ軍占領下の1960年ごろ、肉の加工品などが海外から大量にもたらされたことにより、野菜や芋類中心だった食生活は、肉類の多い食事へと大きく様変わりしました。その結果、現在では、沖縄県の成人男性の2人に1人が、肥満です。「脂肪の摂取」→「肥満」→「循環器疾患の増加(動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病・・・)」というサイクルに歯止めをかけなければ、短命化がますます進むことになります。(2013年3月・NHKクローズアップ現代)
国立がん研究センターがん対策情報センターによる、2010年から2012年の75歳未満年齢調整死亡率では、最も男性の大腸がん死亡者が多いのは沖縄県で、人口10万人あたり19.07人である。これは、大腸がんの危険因子と言われるアルコール消費量と深く関係していると言われています。ちなみに、喫煙率とは相関していないこともわかっています。
「最近の遺体は傷みづらい」という話を聞いたことがありますか?昔と比べて、お棺の中に入れるドライアイスの量が少なくて済むのだそうです。 日本人が1日に摂取している合成添加物は平均約11g。1年間に換算すると約4kgという驚くべき摂取量の添加物が、この「傷みづらい遺体」の原因とも言われています。
缶詰や紙パックなどの内側には 金属の腐食や防水目的でプラスチック樹脂加工がしてあることはご存じですか?その樹脂からBPAという環境ホルモンが出ているという報告書もあります。ペットボトルの素材から発ガン性物質の可能性が高いとされている DEHP(フタル酸ジエチルヘキシル)というのが溶け出してくるので、 危険というデータもあります。フロリダ大学食品農業科学研究所(UF/IFAS)の研究チームは、それぞれ気温3度・25度・70度の環境にペットボトル飲料を置き、ビスフェノールAとアンチモンという化学物質のレベルをチェックしました。すると、ペットボトルが置かれている温度が高い状態にあった場合、人体への有害物質が高レベルに放出されることを確認したそうです。これらの有害物質は、ホルモン異常をきたし、肺や心臓、胃腸疾患、さらに妊娠初期には胎児異常の原因にもなりかねないとのことなので、注意が必要です。
健康に良さそうなペットボトル茶ですが、これにも、香料と着色料、甘さを出す味の素や、グルタミン酸ナトリウム、ビタミンCの食品添加物が含まれていることがほとんどです。ビタミンCといっても天然由来ではなく、石油を原料とした化学物質です。一般的なペットボトル茶が毒々しいほどに不自然な緑色を保ち続けているのは、着色料を加えた上に酸化防止用に化学物質のビタミンCが添加されているためです。炭酸飲料でもないのに蓋を開けるとプシュと音が出るのは、さらに窒素を充填して酸化を防いでいるから。ペットボトル茶が、いつまでも色が変らないことに怪しいと認識すべきなのです。
家庭用せっけんも例外ではありません。雑貨工業品品質表示規程では全成分を表示する義務はありません。市販のアロマオイルも同様です。薬事法の縛りを免れるために雑貨として販売しています。堂々と「添加物は含みません」と表示しているにもかかわらず、実際は相当量の添加物が混入してあるというのはよく耳にする話です。人間もどの動物も桂皮(皮膚)から成分を吸収しますので、身体に良いと思ってマッサージを受けても、実際には逆効果である場合も少なくありません。
現在、使用が認められている合成添加物は431品目。因果関係ははっきりしていませんが、使用量や頻度、その時期などから考えても、近年ひどいアレルギーが増えてきたことと何らかの関係があるのではないかと私たちは考えています。添加物を加えて作られた加工食品は、流通業者にとっては「腐らない」ので、都合がよい訳ですが、「腐らない」ということは微生物が生きられない環境だということ。これは消費者にとってもいいことなのか、もう一度考えてみる必要がありそうです。
気にし出したら、現代人は何も食べるものがなくなってしまうほど、生活全体が添加物に覆われています。食品以外にも排気ガスや化粧品などにも有害物質は含まれています。確かに、人を死に至らせる食中毒などの自然毒のほうが添加物よりも怖い存在です。そういった意味では、添加物は恩恵に値するありがたい存在でした。ただ、明らかに昔とは違う体調の悪化や疾病が現代人を悩ませている事実も否めません。現代人は、普通に日常生活をしているだけで、知らず知らずのうちに、有害物質や毒素を身体に貯めこんでしまっていることも事実です。
デトックスは体の中をキレイに掃除するための大切な機能であり、人間や動物にもともと備わっている能力です。それらは、便75%、尿20%、汗3%、爪1%、毛髪1%の割合で排出される仕組みになっています。ただ、腸内環境が悪化していれば、デトックスができないばかりか、どんなにサプリを飲んでも栄養は吸収されません。
免疫力の70%は腸で生成されていると言われています。その腸内環境を大きく左右している腸内細菌が、保存料などの合成添加物を嫌うこともわかってきました。東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎先生は「食品添加物を含む食品を頻繁に食べている人の糞便は、決まって少なく、貧弱です。人の糞便の半分は、腸内細菌やその死骸です。ウンチが小さいということは腸内細菌の数が少なく、働きも悪いことを表しているのです。」と言っています。 腸内環境の判断基準にもなる「便の量」が昔の人に比べて減っている背景には、腸内細菌が嫌う合成添加物の存在があるのです。
でも、安心してください。もしもあなたの身体が危険な状態だとしたら、あなたの身体はすでにさまざまなサインを発信してくれているはずです。あなたには、以下のような症状に当てはまるものがありませんか? |