タイの伝統医学
タイには、今から2500年程前に、仏教の僧侶たちがインドからタイに移り住む形で、仏教が伝来しましたが、マッサージの技術もこれと同時に伝わったと考えられています。その後、1292年に当時の国王ラマ・カムヘン王によってテラヴァータ仏教が国教として定められ、タイ医学は仏教との深いかかわり合いを持ちながら、ワットと呼ばれる寺院で保護されながら発展していくことになるのです。残念ながら、19世紀前半以前のタイで、歴史上どのような形で医学が発展したかは、ほとんど何もわかっていないのです。
当時の人々の社会生活の中心はワットであり、タイ医学は何世紀にも渡って、師匠から弟子たちへ口頭で伝えられてきました。当時の医学書は仏教の経典と同様に非常に権威のある存在として、当時の王朝アユタヤに保管されていたのですが、1767年のビルマ軍の侵攻によって壊滅に追い込まれたのです。医学書のみならず、経典や政府の記録までもが、ほとんど全て失われてしまったのです。
その後、タイ国王ラマ3世によって、1837年にわずかに残った医学書はバンコクのワット・ポーで石碑に刻まれ、よみがえることになったのです。これらの記録には、人体を流れるエネルギーライン「セン」が描かれ、前面 図、背面図合わせて60枚の石碑に刻みこまれたのです。これらの歴史的資料は、現在でもワット・ポーの敷地内の壁にはめ込まれ、私たちも目にすることができます。
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